【伊豆の旅】天城峠から河津駅まで:伊豆の踊り子と自然を感じる川沿いの散歩道。

旅の記録

二階滝園地から河津駅行きのバスに乗る。そして河津七滝ループ橋を通過。河津川に沿って、河津七滝遊歩道で散策するのもいいが、私は伊豆稲取に宿をとっていて熱海方面の列車の終電もあり、心残りもあるがここは素通りした。

かず
かず

シニアの一人旅は行かないという選択肢も必要だ。無理はしないこと。

私が向かった場所は「湯ケ野」だ。あの伊豆の踊子の宿として知られる「福田家」に寄って、そこから徒歩で河津駅に向かうためだ。「福田家」は伊豆の踊子の主人公「私」が泊まった宿で、入り口には伊豆の踊子のブロンズ像がある。

湯ケ野周辺の自然

湯ケ野のバス停で降りて、河津川の方へと向かう。そこから「福田家」は案内版があってわかりやすい。(こんなちょっとした親切さが日本らしい。初めてきた旅行者にはとても便利だ。)

写真にあるように細い下りの道を左折すると、河津川のせせらぐ音が聞こえてくる。

伊豆の踊子ハイキングコースとなっていて「伊豆の踊子文学碑」そして「足湯処」が近くにある。左におれると「福田家」がみえるだろう。

あの「伊豆の踊子」の「私」が宿泊されたとされる宿だ。小説が目に浮かんで、私もその小説の中にいるような気分にさせてくれる。この橋が現実と小説の世界を分けているようで不思議だ。

ここを渡ると小説の中に入っていく神秘の世界に舞い込むようで震える。

でもそれ以上にこの辺りの自然に私は感銘を受けた。川のせせらぎ、山の静けさ、鳥のさえずり。川端康成はなぜこの場所を選んだのか。なぜここを宿に設定したのだろうか。それが、何となく私の心に響いてきてやまなかった。

川端がこの地、この場所を選んだのは。それは紛れもなく

「自然」

だと思った。この圧倒されるほどの伊豆の自然。そして天城の自然。さらには河津の自然にあったと思う。私も「福田家」を各方面から歩いて周囲をくまなく回って眺めながら、そう強くはっきりと感じた。私がとった写真でどこまで伝わるかわからないが、ここにそれらを掲載する。

海外在住という境遇からか海外の風景や旅行地と比較すると、こんなところに日本の「美」を感じるものだ。そのまま人の手をつけてない「自然」がわれわれ人を魅了する。だれかが作ったわけでもない景観なのだが、どこか芸術品にまとめ上げられた完成度の高い作品にもみえてならない。

「伊豆の踊子」の主人公「私」はそんな自然の中で徐々に素直な自分を見出していくのだろうか。思春期の複雑な思い。大人になっていく段階で、このような景観を体験することは必要だ。

川端は我々にもしかしたら、こんな情景を見ることの大切さを教えてくれていたのかもしれない。特に若い時期にだ。私はもう50を過ぎている。だから声を大にしていえることは、

青春期に何に出会い、何を目で見、そしてどんな体験をするのか。これが非常に重要な気がする。

でも50代ももしかしたら、思春期のような大きな転換の時期ではないだろうか。

かず
かず

50代はどこか「思春期」に似ている。これからの人生の後半を生きる上で、大きな転換期だからだ。そんなときに、伊豆の旅行は必ず我々一人一人に何をするかを問われそして答えが与えられる場所かもしれない。

河津までの旅路

湯ケ野での時間をもっと過ごしたかったが、先を急がなければならなかった。それでも湯ケ野から河津川沿いの遊歩道が、整備されていて歩きやすい。

しばらく歩いて左に折れて国道に出た。そこを河津の方にただまっすぐ道なりに歩くだけだ。

左右の山並みを見ながら歩く。天城の散策のクライマックスにふさわしい景色と思えた。そしてありがたかった。

ただこれからも、けっこうな距離を歩かなければならない。地図上では5.7キロとなっている。約1時間は歩くのだ。

google map

修善寺そして天城峠の歩いた時間も合わせれば相当なウォーキングの時間となっていた。歩くのは得意としていた私もかなり足が重いことを感じる。一人旅はこんなときが正念場な気がする。無理は禁物だが、最後の力を売り絞ってただ黙々と歩き続ける。

かず
かず

歩くのがしんどいと思ったらバスを待って河津まで行くことも方法だと思う。私はその誘惑に何度かかられたが、バスに乗ってもいい。ただ、その間の景色は歩かないとゆっくり見ることができない。3~4月は桜並木が有名だ。

 

いよいよ夕暮れ時だ。夕暮れ時の風景もなんとも言えない。やはり日本人にとっては夕方、山に日が沈む風景を見てきてそだったからか、この国の原風景を感じてしまうのだろうか。夕暮れを背に河津駅に向かう。

途中足湯があった。少し休憩もかねて、足湯に浸かってのんびりする。河津の周辺は川沿いに足湯がある。旅の疲れをいやせるから、どこかで休憩を含めてのんびりしたい。私は「豊泉の足湯処」というところであった。

河津駅から伊豆稲取へ

思ったより時間はかかった。やっと河津駅に到着。辺りは暗くなっていた。それでも何とか無事に到着できた。駅には伊豆の踊子の像がある。そして待合室にも小説がいくつか置いてあった。

私は電車を待っているあいだ小説「伊豆の踊子」を読んでいた。あの天城峠の遊歩道を思い出しながら。

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