伊豆の旅。韓国にいながらも、どこか惹かれた街が伊豆だった。いつかは行ってみよう、そんな思いが今回達成された。伊豆を一周回ってい見る。そして川端康成の作品『伊豆の踊子』を感じてみることもこの旅の目的の一つであった。
まずは伊豆の下田。ここは何といっても、あのペリーが下田で下田条約を結んだところ。教科書の絵でみた交渉の様子が目に浮かぶ。海外在住の一時帰国者の私はあのペリー一行が見た下田と共感する思いを持つ。
果たしてどんな下田に出会うのだろうか。
伊豆急下田のコース
まず伊豆急下田駅で下車。無事に荷物をロッカーに収納。

駅からの道順は宝福寺➡ 了仙寺 ➡ ペリーロード ➡ 下田公園 ➡ 下田港 の順だ。まずはペリーの来航場所までをたどってみる。
さて駅を出るや海と山の景色が目の前に広がり圧倒される。開国当時、ペリー一行が下田に交渉のために来た時その美しさに感嘆したといわれるのがわかる。これだけでも長い2時間半をかけた甲斐があったと思った。ペリーも長い航海をこの下田の風景で癒されたに違いない。
これが下田だ。そして伊豆だ。日本の原風景なのかもしれない。海外旅行者もこの風景を見ることに「癒し」を得ることは間違いない。


上記の青い印が駅からペリーロードまでだ。それほど長い距離ではないが、じっくり観光することをお勧めする。日本がどうやって近代にし成功したのか。
私は思った。ここに日本のもてなしがあったのだと。この町に来たペリー一行は日本の風景だけでなく、日本人の精神に感銘したのではないかと。日本の近代の幕開けは「日本人の精神」にあったと確認した。
宝福寺の近代
まずは宝福寺を見たい。この宝福寺は1854年に日米和親条約の日本全権の本陣となったところ。さらにあの龍馬がかかわっていた。山内容堂に勝海舟が謁見し坂本龍馬の脱藩の罪の許しを請い許されたところでもある。総領事ハリスに雇用された最初の女性である唐人お吉(斎藤きち)の菩提寺としても知られている。

なぜか下田は旅行地という街よりも、日本の歴史舞台の重要な土地だということの痛感する。我々日本人であるならば、ここを訪れなければならないと感じた。
そのすぐ隣には「八幡神社」があった。


この八幡神社ではペリーに随行した画家ウィリアムハイネの当時の絵が写真として掲示されていた。200年前のことだ。

こちらは次の訪問先「了仙寺」だが、ここにもハイネの絵がある。よく歴史の教科書で見る日米和親条約締結後の下田条約が締結される場面だ。当時の様子が手に取るようにわかる絵画だ。この時日本人は彼らのコンサートのような演奏をどう思っただろうか。日本とアメリカの出会い。この絵からもわかる。
了仙寺。歴史の舞台に立つ
その場所が了仙寺。伊豆急下田駅からマイマイ通りをまっすぐ行った突き当りにある。



入り口では黒船ミュージアムといって展示室が設けられている。「異文化交流 外国人が見た日本、日本人がみた外国」と題して展示会が運営されている。
そこから下田公園までの道がペリーロードとなる。ここはペリー一行が行進した道。その当時の道なのかはわからないが、ペリー一行が下田の街の景色に感嘆したことは頷けた。ここを彼らは通ったのだ。下田の風景、日本の風家は彼らを魅了したのだ。
いや日本の神々は西洋の植民地から守ってくれたのかもしれない。この下田のおもてなしと風景がだ。
ペリーロードでのスケッチ
この道には平滑(ひらすべ)川という小川が流れている。この道の両側が古民家、レストラン、レトロなカフェが立ち並ぶ。何よりもこの小川にかかる橋、柳並木、ガス灯の明かり、なまこ壁、石畳、護岸の石畳などがみどころだと思われる。見事なつくりだ。一つ一つ観察しなけらばもったいないほどだ。


そこでの風景を写真だけではもったいないと、すわってしばらく観察することにした。
さらに少し休憩もかねて、スケッチを簡単にしてみた。冬の陽ざしや鳥のさえずりを聞きながらのスケッチ時間。写真でとるよるはよく観察できるものだと感心した。スケッチは場所選定が大切だと思った。心が乗っているところは非常に絵に力がこもる。




ペリーロードの突き当りには大正4年に作られたという旧澤村邸。旧下田町長だった澤村久右衛門氏が建築し、下田市に寄贈された建物。無料で一般公開されいてる。ここからみるペリーロードもも逃せない。まっすぐにつらなる川と道。そして5つの橋が同時に見える。
ここから海だ。ペリー上陸の港にたどり着いた。ペリー上陸の碑がある。ウェルカム 下田!


下田市内を1時間以内で回れるかもしれない。さらに駅に向かって違うコースを歩むもいいが、私はここから下田公園を上ってみた。(次回に続く)
日本発見
日本の開国は1.日本の風景。2.日本人のおもてなしによってなされたものだった。
自分発見
一時帰国のタイミングはまさに当時のペリー一行の要人の思いを体験できた。