書評『脳を鍛えるには運動しかない!』50歳からの運動習慣を考える。

書評

脳と運動の関係

運動すると気分がすっきりすることはだれでも知っている。けれども、なぜそうなるのかわかっている人はほとんどいない。(省略)

本当は運動で爽快な気分になるのは、心臓から血液がさかんに送り出され、脳がベストの状態になるからなのだ。私に言わせれば、運動が脳にもたらすそのような効果は、体への効果よりはるかに重要で、魅力的だ

運動をするのは、脳を育ててよい状態に保つためだと話している

今日紹介する本は脳と運動の関係について書かれた『脳を鍛えるには運動しかない!』。

著者はジョンJレイティ(JohnJ. Ratey)でハーバード大学医学部臨床精神医学教授。開業医としても活躍している。

本書の筆者は心と体の結びつきというテーマを今まで研究しそして追求してきた。

筆者言う。”脳を最高の状態に保つには、体を精一杯はたらかせなければならない。”と

そして”なぜ脳のはたらきに気をかける必要があるのか。それは、脳がわたしたちのすべてを取り仕切ているからだ”というのである。

さらに、脳の仕組みを理解すれば人生も変えることができるとまで言っている。

さて、われわれは「脳」についてどれだけ知っているだろうか。いや知ろうと努めているだろうか。

私は最近思う。脳を知ることが、自分の「こころ」を理解し、さらには「自分自身」の理解を助けるものとする考え方である。

心というとあることにはあるが、やや抽象的だ。しかし、脳は現実に存在して目に見える。

だれもが自分のことを知りたい。でも、知ろうと努力しているだろうか。

そのもっとも近道はもしかしたら、「脳」について知ることではないかと思えるほどである。

なぜならば、すべての行動はわれわれの「脳」によって支配して動いているからだ。

本書では、この「脳」を活性化させる方法として、

運動

をあげている。

われわれは

運動をすると、爽快な気分になる、運動後は仕事がはかどる、勉強に身が入る。という経験をしたことがあると思う。

運動が精神に働きかける影響があることは実感してきた。

セロトニンやノルアドレナリンそしてドーパミンといった思考や感情にかかわる重要な神経伝達物質が増えることはよく言われている。

「脳」がこのような体との相関関係があることを前提にして、我々はもっと体を動かすことに習慣づける必要がありそうだ。

50代からの脳の活性化と運動

では50歳から「脳」の活性化のためにどのような運動がいいか。

これに関しては個々人の体力や健康面が異なるから、一概にはなかなか判断はできない。

運動のマニュアルを考えたり、種目を考えるのは一般化しにくいところがある。向き不向きがあったり、経済的な面や場所的な面という条件で、できることとできないこともある。

しかし、何よりもすぐに思いつき誰でもできそうなことといえば、まず歩くことだと思う。

または少し歩きより早めのいわゆるウォーキングを毎日取り入れることが一番無難ではないかと思う。

毎日1時間でも歩くことはできる。

たとえば朝起きて30分。夜退社して近所を30分という具合である。

次に水泳や筋トレといった室内でできる運動。

これは毎日ではなくても、週に2~3回程度が考えれられる。

まただれかと一緒に楽しみながら体を動かしたいという場合は、テニス、バトミントン、卓球、ゴルフ、ボーリングなども適当な運動だと思う。

何よりも自分が楽しいと思える運動を生活に取り入れることが大切だ。

運動をしなければという意識ではなかなか続かないかもしれない。

続けられて無理のない自分の好みにあったものを一つ探すことが必要だ。

私は毎朝散歩と職場で筋トレを週二回ほど。そして週一回サッカーもしている。

やはり週一回ぐらいは激しく、汗がでるほどのスポーツ(有酸素運動)は必要だと感じる。

それによって、日々の生活にメリハリがつき、集中力もつき、何よりもスポーツをすると楽しい。

運動という行為もそうだが、楽しいという感情も脳の活性化にはいい栄養素ではないかと思う。

運動の習慣化

では最後にこの運動を習慣にしていくという観点を考えてみたい。

運動の習慣化である。

生活の一部つまり習慣化にするには、やはり簡単なもので、かついつでもどこでもできるものに限る。

そうなると、球技や激しいスポーツなどは毎日というわけにはいかない。

それは家の中か近所でできるものとなる。

散歩、体操、ストレッチ、筋トレ、ジョギング、ぐらいが思いつく。

たとえば朝起きてたら体操、やや外が明るくなってきたら、散歩または散歩しながらジョギングも兼ねるもの。

夜家に帰ってきて、筋トレやストレッチというのはどうだろうか。

このメニューはあくまでも私の独断と偏見ではあるが、50歳という年齢を考慮にしたメニューとなる。

50歳はまだ体力的には十分保たれている年だと思う。しかし、若いころのように無理はできず自らの体を過信してはいけない年齢だ。ケガは禁物だ。

そう考えると、散歩、体操、軽いジョギング(ウォーキング)、ストレッチ、できれば筋トレが習慣化しやすいと思われる。

最初は一日一回は何かしら運動をするというところから始めたい。

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